イベントの決済方法

イベントの決済方法にはさまざまな方法がありますが、もっとも簡単なのは受付で現金払いをしてもらう方法です。ただし、お釣りや領収書を用意するなど手間が掛かる面もあります。ここではさまざまなイベントの決済方法もご紹介します。

さまざまなイベントの決済方法

イベントでよく使われる決済の種類は、概ね以下のようなものに分かれます。

  • 会場での現金払い
  • クレジットカード決済(会場)
  • クレジットカード決済(事前)
  • 銀行振込

それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。

会場での現金払い

会場での現金支払いは、参加した人だけがお金を払うという一番わかりやすい方法ですが、お釣りや領収書をあらかじめ準備しておかねばなりません。

参加費を3000円と設定していた場合、1000円札3枚で払ってもらえればよいのですが、最初に来た参加者が1万円札しか持っていなかった場合には、7000円分のお釣りが必要です。

もしお釣りが用意できていなければ、お釣りができるまで先に来た人に待ってもらわなければなりません。自由席の場合であれば、入場順に席を取っていくはずですが、先に受付に来た人が後からの入場になってしまい、不公平感が生まれるでしょう。これは主催者側の不手際となります。そうならないよう、お釣り不足は絶対に避けたいところです。

もちろん全員が1万円で支払うことはないので、ある程度用意しておけば、途中からは対応できるでしょうが、少なくとも最初の数名には対応できるようにしておかねばなりません。

また最初からお釣りの出にくい参加費に設定することも大事です。1000円・5000円・10000円などきりのいい数字にしておけば、準備するお釣りも少なくて済む可能性が高いです。4605円のような中途半端な数字を設定すると、お札と数え切れない小銭を用意しなければならず、お釣りを渡す時間も多く掛かってしまいます。

数名の小さなイベントであればよいのですが、ある程度の人数になると、多額の現金を受付に置くことになります。現金払いのときは、受付を空にすることがないよう、複数名で受付をすることも大事です。

イベント会場には参加者以外にも多くの人が出入りするため、現金の取り扱いには十分注意しなければなりません。小型の金庫なども用意しておき、そこにお金を集めておくとより安心できるでしょう。

ポイント

現金での当日払いはわかりやすい反面、お釣りの準備や手渡しの手間が掛かります。受付に専任のスタッフをおけないような小規模のイベントではあまりおすすめできません。現金を扱いたい場合には、少なくとも受付は2人以上で行うのが安全です。

クレジットカード決済(会場)

カードリーダーの購入など事前の準備は少し必要ですが、スマホやタブレットにつなぐことで、クレジットカードで当日払いを受け付けることもできます。Square・楽天ペイ・Airペイなどがそのようなサービスの代表です。

導入の早さと手軽さではSquareが一番ですが、クレジットカード以外は使うことができません。

イベントで使えそうなクレジットカード決済の比較(一例)
  Square 楽天ペイ Airペイ
(iPad・iPhoneのみ)
STORES
初期費用 0円 0円 0円 0円
月額費用 0円 0円 0円 0円
カードリーダー代 0円(キャンペーン中) 0円(キャンペーン中) 0円(キャンペーン中) 0円(キャンペーン中)
手数料 最短翌営業日 3.24%~3.74% 3.24%~3.74% 3.24%~3.74%
クレジットカード以外の決済 なし
  • 電子マネー:楽天Edy・Suica・ICOCAなど
  • QRコード決済:auPay
  • 電子マネー:Suica・ICOCAなど
  • QRコード決済:PayPay・LINE Pay
  • 電子マネー:Suica・ICOCAなど
  • QRコード決済:WeChat Pay
入金日 最短翌営業日 最短翌日 月6回 月6回(手動設定あり)
申し込みから利用まで 最短当日 3日~2週間 最短3日程度 最短3営業日

電子マネーやQRコードコード決済に対応しているサービスを選べば、決済方法を増やすことはできます。ただし、支払い方法が増えると、受付・確認作業の手間は増えてしまうため、あまり手広く構えると大変です。最初に使うのはクレジットカード決済で十分でしょう。

ポイント

クレジットカード導入の簡単や早さであれば、Squarが一番です。各社キャンペーンを行っていますので、費用的にはどこも変わらないため、自分の使いやすそうなものを選べばよいでしょう。ただし複数のサービスによる支払いがあると、申し込み時に迷わせることもあります。支払い方法はシンプルにわかりやすくを心がけましょう。

クレジットカード決済(事前)

入金の確認なども楽で、決済手数料(参加費の3~5%程度)を取られることが多いですが、当日の負担が一番少なくなるのが、クレジットカードでの事前決済でもっともおすすめの方法となります。

前項で紹介したクレジットカード決済にもさまざまなサービスがありますが、イベントの事前申し込みに使うのであれば、イベント告知サービスにカード決済の機能がついているものを使うのがおすすめです。

Paypalについて

Paypalという決済・送金サービスを利用できる告知サービスがあります。Paypal内の口座同士での支払いに加えて、クレジットカードでの支払いにも対応していますので、Paypal決済と書かれていれば、クレジットカードも利用できると考えてよいでしょう(当サイト「こくちーずプロ」はPaypalによる支払い・クレジットカード決済に対応しています)。

クレジットカードによる事前決済の最大の利点は、現金を扱わなくてもよいことにあります。支払いの手間をできるだけ減らしたいのであれば、事前決済を導入することをおすすめします。

ポイント

決済手数料やシステム利用料を取られることを除けば、一番のおすすめはクレジットカードによる事前決済です。イベント当日に現金を扱うことがなくなるだけでも、受付スタッフを減らすことができたり、大きなメリットになります。

銀行振込

銀行振込による支払いは、口座と振込金額を指定するだけでよいので、わかりやすい方法です。ただし、イベントの支払いでは以下のような点に注意しなければなりません。

  • イベントに申し込んだ人が実際に支払いをしたかの確認が必要
  • 支払っていない人に対して、督促するかキャンセルするかの判断の難しさ
  • イベントに申し込んだ人と支払う人が別(会社名義の振込など)の場合がややこしい
  • 銀行によっては振り込み通知のメールなどがないため、定期的に口座を確認しなければならない
  • 当日の振込だとイベント時に振り込まれたかがわからない

など、主に入金の確認に手間が掛かります。

銀行振込による支払いを利用する場合には、申し込みの期限をイベント開催の数日前に終わらせるか、申し込み後○○日以内に振込がなければ自動的にキャンセルするなどの決め事をしておく必要があります。

申し込みだけ満員になったとしても、実際の支払いが半分しか行われなければ、イベント収益にも大きな影響があります。払い忘れていた人が当日やってきて、現金で支払うというような場合にはお釣りなども用意しなければならず、運営に予期しない負担が掛かります。

最近はさまざまな決済方法が使えるため、イベントの内容次第では銀行振込を設定しないこともあります。どうしても銀行振込でないと参加できないという人もいますが、あまり多くはありません。銀行振込の場合は、手数料として参加費を高めに設定しているイベントもあります。

銀行によって他行への振込手数料が異なる場合がありますので、不公平になったり、計算しにくい金額の入金を防ぐために、振込手数料は参加者負担にしておくのが無難です。かならずお支払いのところに明記しておきましょう。

ポイント

昔からあるわかりやすい支払い方法である反面、多くの参加者がいるイベントの決済では、手間も増えてしまうのが欠点です。参加者の年齢層などにもよりますが、事前のクレジットカード決済だけで、イベントの定員が埋まるのであれば、そちらを優先しても構わないでしょう。

領収書の発行について

領収書は基本的には参加人数分用意しておきましょう。現金払いの場合はもちろん渡さなければなりませんが、銀行振込やクレジットカードの決済でも、自身の口座やカードで払い、後から会社に経費を申請するために必要という人もいます。

イベント名・日時・主催者の書かれた領収書を作っておき、受付と一緒に渡すようにすれば個別対応する手間は省けます。「領収書が必要な方は申し出てください」というイベントも見られますが、当日発行している時間が掛かりますし、少人数で運営するイベントであれば、事前に作っておく方が当日の運営は楽になります。

領収書の取り扱いについては、以下のページが詳しいため、そちらをご確認ください。

最後に

決済の方法はいろいろとありますが、キャッシュレス決済も増え、現金を持ち歩かないという人も増えてきています。イベント当日に現金を扱うことによるトラブルや手間が生じることもありますので、ある程度の規模のイベントであれば、できるだけ事前決済することをおすすめします。