告知媒体の種類と選び方

イベントを多くの人に知ってもらうには、ただ告知の回数を増やすだけでなく、イベント内容や参加者の層などに合った告知をしなければなりません。イベント告知をする媒体の特性を少し頭に入れておくことで、重点的に使うメディアも決まってきます。合わせて媒体ごとの注意点も知っておきましょう。

イベント告知サービス

イベント告知サービスは必ず使う

まず最初に使うのはイベントの告知サービスです。Peatix・PassMarket・EventRegistをはじめ、さまざまなイベント告知サービスがありますが、その中から1つを選んで使うことになります。当サイト『こくちーずプロ』もイベント告知サービスの1つです。

一番のメリットは自社のウェブサイトがなくても、イベント告知ページを作ることができ、申し込みフォームの作成や決済、参加者の管理が1つのサービスで行えるため、イベント運営を非常に楽に行うことができます。それだけでなく、そのサービスのおすすめイベントなどで紹介されたり、有料でよく見られる場所に掲載させるなどの告知機能も備えられていますので、単に告知するためのページを作るのではなく、1つの集客経路にもなり得ます。

イベント告知ページの例

またイベント告知ページは、後述するブログやSNSを使った告知の受け入れ先・申し込み先にもなります。イベントの開始は告知サービスを使ってイベントページを作成するところからスタートするものと考えておきましょう。

Facebookにはイベントという機能がありますが、誰でも見ることはできても、Facebookのアカウントを持っている人しか参加表明することはできないため、広く告知したいイベントでは、メインの告知サービスとして使わない方が無難です。

イベントの内容で告知サービスを選ぶ

イベント告知サービスは、幅広いイベントを取り扱うものもありますが、得意分野を持つものがあります。例えばconnpassというサービスは「エンジニアをつなぐIT勉強会支援プラットフォーム」と書かれており、主にIT系のイベントが登録されています。このようなサービスには料理教室などのイベントは向いていません。

そこで、いくつかサービスを見つけたら、まずは自分が開催したいイベントに似たものが開催されているかを検索して調べてみましょう。同じようなイベントが開催され、そのイベントが満席あるいはそれなりの人数が集まっているのであれば、その分野に弱くないサービスであると言えます。あとは自身の告知の仕方でカバーできるでしょう。

同じ主催者のイベントが繰り返し開催されている場合には、イベントの開催に必要な機能が備わっていたり、そのジャンルで使い勝手がよい可能性も高いと言えます。

またイベントの探しやすさも重要です。大規模イベントやコンサートなどは例外として、北海道のイベントに沖縄の人が参加することはそれほど多くありません。地域での絞り込みやイベントのジャンル・日時などの検索がしやすいということは、自分が開催するイベントも他者から見つけられやすいということです。

検索エンジン(GoogleやYahooなど)でイベントが見つけやすくなっているかも重要なポイントです。「セミナー 東京」や「セミナー 子育て」などエリアやジャンルのキーワードでイベントを検索している人が多くいます。実際に検索してどのような告知サービスがヒットするか確かめてみてください。

『こくちーずプロ』であれば、SEO対策がバッチリおこなわれていますので、検索エンジンの上位に表示され多くの方の目に触れる機会が増えるため、イベントの集客に効果的です!

決済方法で選ぶ

クレジットカードを使った事前決済やチケット販売を行いたい場合には、クレジットカードに対応したサービスを選びましょう。

カード決済は必ずしもイベント告知サービスに付属したものを使う必要はありませんが、参加者が多い場合に別のサービスを利用すると余分な手間が掛かることになります。決済手数料はサービスによって異なりますが、取られるのはどのサービスも同じですので、とにかく運営そのものに手間をかけたくない場合には、そのサービスで使える決済方法が何かを調べておくとよいでしょう。

無料イベントや当日現金決済のみというイベントであれば、どのサービスを選んでも大差はありませんが、将来的に有料のイベントと無料のイベントの両方を開催したいという場合にも、カード決済に対応したサービスを選んでおきましょう。

参加者数で選ぶ

数人から10人程度までのイベントであれば、どの告知サービスを使っても大差はないかもしれませんが、ある程度の人数になってくると、当日の受付をどうするかも気になってきます。そのような場合には、イベント管理画面での参加者・出席者の管理やチケットの発行・アプリでの出席管理などができるサービスを選ぶと、当日や終了後の運営が楽になります。

ポイント イベントの告知サービスはどのようなイベントでも利用した方が、告知も運営も楽になります。開催するイベントにもっとも合うサービスを見つけることは難しいかもしれませんが、自分が使いやすいこととともに、参加者が来てくれそうであったり、探してくれそうなサービスを選ぶことがもっとも重要です。最初のうちは1つのイベントを複数のサービスでの告知を試してみるのもよいでしょう。

いろいろな媒体での告知

告知サービスで作られたページをより多くの人に知ってもらう方法も数多くあります。媒体によって見ている層・反応する層は異なるので、複数の方法で告知をしていき、その反響を見つつ、どの媒体に力を入れていくかを考えていきましょう。

参加者層に合ったSNSで告知

SNSを使った告知はほとんどの人が利用するでしょう。それぞれのSNSで特徴や注意点もありますので、ざっと見ていきましょう。

どのSNSに投稿する場合にも、イベントのタイトルと開催日時と場所は入れるようにします。開催場所の住所まで入れると字数が足りなくなることもあるため、都道府県や市区町村くらいまでを入れて、詳細はイベント告知ページで見てもらうようにします。

字数に余裕があれば、講師名や参加するとどういうメリットがあるのかを書くと、より告知ページに誘導させやすくなります。

Twitterでの告知文の例

○月○日に【地名】にて、「こくちーずプロ イベント開催セミナー」を開催いたします。

イベント告知サービスとして35万件のイベントをお手伝いしてきたこくちーずプロの分析による、集客できるイベントの基本を解説するセミナーです。定員20名のみの小規模開催です。

https://www.kokuchpro.com/event/demo/xxxxxx/

情報が足りない告知文は、興味をそそられないため、リンク先をクリックしてもらいにくくなります。告知文は長すぎても読まれなくなりますが、短すぎて情報不足でも読まれません。集客の重要な要素ですので、告知文はしっかりと考えましょう。

Facebook

Facebookは基本的に実名登録であるため、知人の情報としてシェアされやすい傾向があります。ただし普段から投稿していないと「宣伝だけする人」と思われて、投稿を見かけたとしても無視されてしまいます。

集客が厳しい場合につい頼りたくなってしまうでしょうが、告知だけを続けていても、新しい人へ届くどころか、今まで気づいてきた人間関係も壊しかねません。

過度の告知は避けて、多くても数日に1回程度にとどめるようにしましょう。開催日が近づいてくると頻度はやや上がるかもしれませんが、知らない人に情報が届く前に知人が見ていることを意識して、控えめに投稿することが重要です。

Twitter

Twitterは拡散力という意味ではもっとも大きな力を持つSNSですが、こちらもそもそも自分のツイートを読んでくれる人(フォロワー)がいなければ、集客にはつながりません。

Twitterを有効に使うには、普段からイベントの内容に関わる内容をツイートしておくことが重要です。例えば普段プロ野球のことをつぶやいている人が、急に料理教室の宣伝をはじめても違和感を感じられてしまうだけです。普段から料理や食材について、いろいろ語っていて、その分野に知見があることが伝わっていてこそ、宣伝の効果が高くなります。

またTwitterにはハッシュタグがあるので、ぜひ使いこなしたいところです。「#ドラえもん」のように#の記号を付けたキーワードをツイートに入れることで検索ができます。気になるキーワードでハッシュタグを検索する人は多いため、1つでもよいのでハッシュタグを入れてツイートしましょう。日々の出来事などのツイートには入れる必要はありませんし、多すぎても宣伝色が強すぎて読み飛ばされてしまいます。ここぞという告知のときに入れるようにしましょう。

Instagram

InstagramはFacebookやTwitterのようにシェアやリツイートのような拡散機能は弱いですが、ハッシュタグ機能があるため、よい写真と適切なハッシュタグがあれば、見てもらえる可能性は高まります。

きれいな写真と比較されるため、詳しく見たいと思わせるような写真でなければ、見劣りしてしますでしょう。ある程度写真に自信を持っている場合に使うとよいでしょう。

SNSの有料広告

ここまで紹介したSNSには有料で広告を出す機能があります。ターゲット層や年齢・地域を絞り込んで配信でき、うまく活用すれば数千円でも効果が出ることもあるため、イベントの予算には広告予算をいくらか含めておくと、知人以外にも情報が伝わりやすくなります。

ブログ・ウェブサイトを使った告知

ブログやウェブサイトによる告知は、公開した途端に検索に出てくるわけではないため、ブログを公開したことをSNSで告知する必要があります。

文字数の制限もなく、自身のサイトであればかなり自由な表現ができますので、知人などすでに興味を持ってくれている人に向けて、非常に効果的な告知方法となります。

もう1つ自身のサイトにイベントの記録を残すことは、今までの実績や活動記録を公開することにもなり、主催者やサイトの信頼度を上げることにもつながります。可能であればイベントの公開時の告知だけでなく、終了後のレポートも掲載するとなおよいでしょう。

メールマガジンで告知

メールマガジンは急に送るものではなく、まず登録してもらうという段階が必要になるため、初めてのイベントではそれほど集客を期待できないかもしれませんが、繰り返しイベントを開催するのであれば、非常に有効な告知方法です。

イベント参加時の満足度が高ければ、次回があればまた来ようと思ってもらえます。そのような人に直接イベントの開催をアピールできる方法なので、かなり効果的な告知ができます。

メールマガジンを発行するのであれば、イベント告知サービスに付属するものを使うか、メールマガジンの配信サービスを利用します。もちろん普通のメールでも告知することは可能ですが、複数のメールアドレスを列挙して送信する方法は、個人情報保護の観点から大きな問題です。できればサービスを利用するのが安全です

もし普通のメールを使うのであれば、送信先はBCCに設定して送ります。宛先を使って複数送信すると、受け取った人に他の人のメールアドレスが見られていまいます。申込者の個人情報の漏洩になりますので、複数名に送るメールの送信先には常に注意してください。

通常のメールで送るときには、BCCを利用して送信する

メールアドレスの収集は、イベントの終了時にアンケートなどを作り、次回のイベントの案内を送ってよいか確認してからにしましょう。本来、宣伝メールは同意した相手以外に送ってはいけません。名刺交換しただけの相手に送ると、トラブルの原因になるため注意が必要です。

ポイント

紹介した以外にもさまざまな告知経路がありますが、まずはいろいろな方法を試してみましょう。主催者の今までの活動や交友関係、取引先などの環境によって、効果が出やすいものとそうでないものが徐々にわかってきます。効果が低いものでも手間が掛からなければどんどん取り組めばよいですし、たまたま珍しい経路から申し込んだ人から広がっていく場合もあります。

最後に

SNSはあまりにも種類が多いため、まずは自分の知っているものや得意なものからはじめるのも1つの方法です。

イベント告知サービスにもそれぞれサービスの特徴がありますが、無理に最適なものを探そうとはせず、使い慣れているものの方がイベントを早く立ち上げれるものを使いましょう。操作に悩むよりはイベント内容について悩む方が、参加者のメリットにもなります。

サービスはあくまでも道具ですので、参加者のことを考えた運営を行えるようにしましょう。