アンケートの活用

アンケートはイベントの開始前に参加者の希望を聞くためのものと、終了後に感想や意見を聞くものの2種類があります。それぞれのアンケートの質問項目や基本的な項目についてまとめました。

事前のアンケート

事前のアンケートはイベントにこれから申し込む人、申し込み済みの人に行うアンケートです。参加者が講師に聞きたいことや知りたいことをあらかじめ知ることができれば、イベントの内容に反映させることができるため、イベントの満足度が上がりやすくなります。

イベント終了後のアンケートは一般的ですが、お申込みフォームを使うようなイベントでは、開始前のアンケートもぜひ取り入れていきましょう。

参加者からの質問を受け付ける

参加者から質問を受け付ける場合、イベントの申し込み時に、名前・住所・メールアドレスなどの必須項目を書いてもらう際に、合わせて尋ねる方が回答率が上がります。

何も書かない人が多いのですが、たまに具体的な質問が書かれていることもあります。そのような人はイベントに対するモチベーションも高く、後日感想などもしっかり書いてもらえることもあります。

重要な内容でなくてもイベントに対する期待などが書かれていることがあるので、可能であれば、講師や主催者への質問・メッセージの項目を申し込みフォームに入れておくとよいでしょう。

「イベントでやりたいことができた」「知りたいことに答えてもらえた」となれば、イベントの満足度が上がり、次回開催する場合にも参加してもらいやすくなります。

主催者・講師などからの質問

イベントの内容が具体的に決まっているのであれば、事前に参加者へ内容を少しだけ見せ、その反応を聞いたりすることもできるでしょう。これは申し込み時に行うこともできますし、SNSなどを利用してもよいでしょう。

ただし、あまりにも質問の内容が具体的過ぎたり、必須回答にしてしまうと、申し込みの敷居が上がってしまいます。主催者や講師からの質問は回答しやすいものにし、その数も最低限のものとするのが無難です。

ポイント

アンケートは回答が難しいものほど、申し込み時のハードルは上がります。イベント前のアンケートは項目数を控えめにします。また質問があった場合には、できる限りイベント内容に反映させるようにしましょう。

イベント終了後のアンケート

イベントが終わった後のアンケートは大きくその場で書いてもらう紙でのアンケートと、ウェブを使ったアンケートの2種類が考えられます。

紙でのアンケート

紙のアンケートは筆記用具さえあれば、その場で書いてもらうことができるため、回収率が高くなり、イベント中に感じたことをその場で回答してもらえる利点があります。

イベント中に「アンケートの記入をお願いします」というアナウンスを繰り返すことで、空き時間に書いてもらう可能性は高くなります。言い換えれば、回答を促さなければ白紙での提出も多くなりますので、アンケートを実施する際には、必ず記入のお願いを繰り返すようにしましょう。

紙のアンケートの利点は大きいのですが、集計は手作業で行うことになりますので、少し手間が掛かってしまいます。

ウェブを使ったアンケート

それに対し、ウェブを使ったアンケートはインターネット回線があれば、その場で答えることもできますし、集計もある程度は自動で行えます。またウェブの方が細かい質問を行うことができます。

回答率を上げたければ、URLを直接入力させるのではなく、QRコードを用意して、全員に配布しておくのがおすすめです。

ただし、インターネット回線がなかったり、電波状況が悪い場合には、後から回答してもらうこととなります。後からの回答はゆっくりと答えてもらえるという側面はありますが、思い出しながら回答することになるので、イベント中に思いついたことをリアルタイムで書いてもらえなくなります。

またそのまま放置される可能性も高く、回収率は下がるのが一般的です。どうしてもアンケートに回答してもらいたい場合には、回答者のみの特典を付けるなどの工夫をしてみましょう。

アンケートに入れておきたい項目

アンケートに入れる内容はいろいろありますが、以下のような項目がよく見られます。

  • 年齢・職業・性別・申し込みのきっかけ・職業
  • イベントの内容(全般と個別)
  • 講師がいる場合には、その講師への感想や意見
  • その他(スタッフの対応やお気づきの点など)
  • 次回以降の連絡の可否と名前・メールアドレス

イベントを継続的に開催する場合には、次回以降の連絡先とメールアドレスを記入してもらい、開催の案内をすれば参加してもらいやすくなります。

申し込み時に参加者のメールアドレスは取得できているはずですが、その参加者リストを使って、全員に次回の案内を送るのはマナー違反となります。マナー違反を行うイベントには絶対に参加しないという人も少なからずいますので、必ずアンケートに項目を作って、許可を得た人(積極的に情報を送ってほしい人)のみに連絡を送るようにしましょう。

よいイベントを繰り返していけば、開催連絡を希望する人も増えていきます。回を重ねるごとに集客も楽になり、赤字の不安も減っていくでしょう

アンケートの利用方法

アンケートではよかったという意見も悪かったという意見も書かれます。よい意見はそれを励みにして、次はよりよくなるようにします。

そしてもっと大事にしたいのは評価がよくない方の意見です。本来何か問題があれば、アンケートに答えずともよいのですが、わざわざ悪かった点を指摘してくれているのです。意見が妥当なものであれば、その失敗は繰り返さないようにしましょう。

講師・会場・運営などへのさまざまな意見がありますが、すべてを含めてイベントのよしあしを判断されます。アンケートは取ったままにせず、イベン ト終了後、早めに集計して次回に活かしてください。

ポイント

紙とウェブのアンケートには、それぞれ一長一短があります。参加者の属性などを考えながら、より回答率が高くなる方を選ぶようにしましょう。 また開催連絡のための名前・メールアドレスは常に尋ねるようにし、次のイベントの集客につなげていきましょう。

アンケートのテンプレート

一般的なアンケートの項目を記入したテンプレートを用意しました。ダウンロードして、内容を変えてご自由にお使いください。

テンプレートのダウンロード(Word形式・7KB)

アンケートの例

最後に

イベントに満足してもらえば、SNSなどにシェアしてもらえることもありますが、アンケートは表に出しにくい意見が聞ける数少ない機会です。次回イベントをよりよくし、参加してもらいやすくするためにも、できるだけ実施するようにしましょう。