はじめに

　世界有数の映画大国インド。中でも、南部のタミル・ナードゥ州は製作が非常に盛んなことで知られます。近年では、様々な方々のご尽力により日本各地でもタミル映画を鑑賞する機会がぐっと増えました。また、動画配信サービスの普及も相まって、新作にアクセスしやすくなりました。SNSやYoutubeもない時代に比べれば隔世の感がありますね。

　タミルといえば熱狂的な映画ファンでも知られています。スターは「神」のような存在として扱われ、ファーストデーには巨大カットアウトに灌頂（アビシェーカ）が行われる光景は風物詩ともなっています。タミル地方だけでも人口は7千万人以上、スーパースターともなればどのくらいのファン人口か想像もつきません。

　さて、今回のキーワード「推し活」。「推し」という言葉は80-90年代からごく狭い世界で使われていたそうですが、近年、汎用性の高いパワーワードとして瞬く間に定着しました。アイドルからアニメのキャラクターまで大好きな対象を一心に応援したい！という気持ちは、共感力の高い日本人ならではのユニークな文化なのかもしれません。

　そこで、本イベントでは、この２つのワードをコラボし「タミル映画の推し活の世界」と題してトークを展開します。ほぼ半生にわたり、日本でタミル映画の「推し活」に携わって来られたパワフルなお二人をお迎えして、それぞれのご経験を振り返って頂くと共に、ディープなこぼれ話をお伺いします。ここでしか聴くことのできないレアトークをお見逃しなく！

（第10回） 10月12日（水）20時半～22時半

メインスピーカー

★稲垣　紀子さん　

「"世界は推しであふれてる"　〜『響け！ 情熱のムリダンガム』配給者の、SNSがなかった時代の「タミルスター追っかけ」道～」

　まだSNSも「推し活」という言葉もなく、インドのホテルのオンライン予約もできなかった時代に、タミルスターを「追っかけ」されていた稲垣さん。抜群の行動力で、独自の「推し活」を切り開いてこられ、とうとうご自身で映画を配給するまでに。2次情報ではなく「自分で見聞きしたことを伝えたい」という熱意が、偶然有名人との出会いを引き寄せることも度々あったそうです。記憶力抜群の稲垣さんなので、貴重な写真と共にあの俳優さん、女優さんにまつわるこぼれ話をお聞きできるかもしれませんよ！ 

ゲストスピーカー

★安田　英俊さん（ラジニ.jp）

司会進行

★小尾　淳（インド文化クロストーク事務局）

 

（第11回） 11月16日（水）20時半～22時半

メインスピーカー

★安田　英俊さん　「印日ラジニファンの"推し活２.Ｏ"」

　第11回では20年余りにわたってスーパースター・ラジニカーント氏を応援されてきた安田英俊さんをお迎えします。安田さんは前代未聞のマサラシステム上映・路面電車貸切イベント・ビジネスホテルでのミールス祭など、これまで100回近いイベントを通じてタミル映画ファンのすそ野を広げることにご尽力されて来られました。現在、そうした応援活動を超えて、「推しの名を高める為に、自分は何ができるか？」"推し活２.Ｏ（トゥーポイントオー）"（献血や災害時の物資配給、貧しい子供達への食糧支援など）にバージョンアップを遂げられている安田さん。トークでは20年越しの"推し活"はもちろん、タミル・ナードゥ州で日本のファン活動はどの様に受け止められているのか、貴重な映像や写真と共にディープなこぼれ話も伺います！

ゲストスピーカー

★稲垣　紀子さん（なんどり）

司会進行

★小尾　淳（インド文化クロストーク事務局）

特典

お申込みの方全員に「タミル映画を何倍も楽しめるミニフレーズ集」（PDF）を差し上げます！2回目のアーカイブ映像配信でお送りします。

 

 

開催方法・参加費

オンライン開催（Zoom使用）

参加費：2回セット2500円（アーカイブ映像視聴含む）

お支払い方法 

paypalまたは銀行振込

※銀行振込をご希望の方は恐れ入りますがお申込みの際、コメント欄にてご一報ください。

【お申込み・お支払いの手順】

①下部の申し込みボタンより、メールアドレス・氏名・コメント（任意）を添えてお申込みください。お支払いを確認する際に混乱が生じますので必ずご本名でお申込み下さい。

②Paypalより請求メールをお送りいたしますのでお申込み者と同じお名前でお支払いをお願いいたします。

③Paypalの支払い画面にて確認に代えさせて頂きます。

④イベント当日、開催時刻の数時間前にZOOMのURLをお送りいたします。

 本イベントの収益は一部経費を除き、国際協力団体に寄付させて頂きます。

 

登壇者プロフィール

★稲垣　紀子（いながき　のりこ）

'98年に『ムトゥ踊るマハラジャ』でラジニカーントにハマり、ラジニと同じ空気を吸いたい欲求が爆発して'00年初インド。初めて見学したタミル映画の撮影現場にいたのはまだ20代だったヴィジャイ。インドに通う中でA.R.ラフマーンや、大勢のタミルスターに遭遇。

20年以上の月日が流れ、夫が営む南インド料理店なんどりでインド映画推し活をするうちに、気づけばヴィジャイファンが主人公でラフマーンが音楽監督の『響け！情熱のムリダンガム』の日本上映権をゲット。クラウドファンディングを経て全国劇場公開に奮闘中。

ブログ「インド映画に首ったけ☆」https://munmun.moo.jp/

★安田　英俊（やすだ　ひでとし）

 "20年間ラジニ様一筋！"
今や全国規模に拡大したマサラシステム上映をはじめ、路面電車貸切イベント・ビジネスホテルでのミールス祭など、独創的な"推し活イベント"を日本国内で展開。

また現地では「ラジニカーント主演新作映画の初日初回をチェンナイまで毎回観に来る日本人」として知られるようになり、タミルのテレビ・ラジオ・WEBメディアへの出演多数。

2018年に運営する「ラジニ.jp」を現地ファンクラブに正式登録。インドの他、マレーシア・シンガポールのラジニファンとも交流を深める。
現在はTwitter（@Rajini_Japan）をメインに情報発信中。

「ラジニ.jp」ウェブサイト　https://rajini.jp/

★小尾　淳（おび　じゅん）

インド文化クロストーク事務局。大東文化大学国際関係学部准教授。大学在学中にインドの多様な文化に魅せられ、日本とインドでインド古典舞踊を学ぶ。その後タミル・ナードゥ州音楽カレッジに留学。宗教芸能の研究で大東文化大学アジア地域研究科で博士号（アジア地域研究）を取得。著書『近現代南インドのバラモンと賛歌』（青弓社）。ほかにタミル映画の字幕監修など。 

 

　　　皆さまのご参加をお待ちしております！