第5回オンラインフォーラム「アニメとスピリチュアリティ」

サブカルチャーとスピリチュアリティに関しては、「巡礼ツーリズム」、「サブカルチャー中の宗教性」、「サブカルチャーと精神世界」など多くの分野での研究がなされており、「今更感」は拭えません。
　とはいえ、これらはあくまでも学術機関内にてなされた研究が、ということであり実際にサブカルチャーと触れている人々の声を全て反映しているとまでは言えません。当財団ではこれら外からの声もまたサブカルチャーと霊性を考える上で、重要なものだと考えております。
　一例を挙げるとアニメにおける「聖地」は、そのほとんどがスピリチュアル・ツーリズム（巡礼ツーリズム）の文脈で語られており、その態様に関する研究は多いものの、利用者側の霊性に踏み込んだものはそう多くはありません。実は巡礼ツーリズムで語られる聖地（アニメの舞台背景）から、精神世界（名刺的スピリチュアル）に近い思想を持つ人が出てきた事例や、「アニメシリーズを見た後に時間線の移動を体験した」という人が出てくるなど、サブカルチャーの中の「アニメ」という1つのジャンルをとってもフィジカル・マインドを超えたスピリチュアリティとの関係で語らざるを得ないものもあります。
　そこで、今回はこれまで「サブカルチャーとスピリチュアリティ」として論じられてきた中でもアニメに特化して、霊性との関係についてディスカッションを行い何らかの結論を出したいと思います。

（時間軸移動に関する事例紹介目的として表題画像を引用：引用元：http://steinsgate.tv/index.html 引用日 2022年5月29日）