「高校英語におけるスローラーナーを支援するための実践的英語指導法と教材開発に関する研究」に関する社会貢献講演会(1日目)
2021年1月10日(日) 10:30〜15:50
本講演会は2019年1月と2020年1月に行われた科研による研究発表会の内容を元に、社会貢献活動として実施するものである。
イベント形態 | オンライン |
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Webセミナー | Zoom |
料金制度 | 無料イベント |
ジャンル | > |
事務局 | 京都外国語大学・京都外国語短期大学 安木研究室 お問合せ ※当イベントは上記の事務局によって企画・運営されており、(株)こくちーずは関与しておりません |
イベント詳細
目的 本講演会は2019年1月と2020年1月に行われた「高校英語におけるスローラーナーを支援するための実践的英語指導法と教材開発に関する研究に関する発表会(2020年1月発表分の当日の模様はジャパンライム社よりDVDとして発売)」の内容を発展させ、科学研究費による社会貢献活動として実施するものである。各発表後にグループ討議を行い、参加者と発表者で高校英語教育におけるスローラーナー指導について考察することを目的とする。
場所 ZOOMによるオンライン
登録方法 コクチーズプロ(1日目と2日目に分けて参加募集)申し込み時の返信の指示に従いZOOMでご参加下さい。
定員 90名
申込み こくちーずプロhttps://www.kokuchpro.com/ にてお申し込み下さい
1日目日程
1月10日(日) 司会他:岩崎美佳 安木真一
受付開始 : 10時10分
10:30〜 挨拶と概要の説明 安木真一
10 :40〜12:00 (発表55分+ 討議20分)
「文法指導上のつまずきにどのように対処するか?」
安木真一(京都外国語大学・短期大学)(40分)
近藤泰城(皇學館大学・前三重県立桑名工業高等学校)(15分)
13: 00〜14:00 (発表40分+討議20分)
「学習した文法表現をスピーキングで使えないつまずきにどのように対処するか?」
岩崎美佳(京都市立日吉ケ丘高等学校)
14:05〜 15:20 (発表60分+討議15分)
「文字と音声の一致のつまずきに関してどのように対処するか?」
梶谷和司(京都府立木津高等学校:フォニックスを使った実践)40分
安木真一:音素から文へと至る流れ 20分
15:20〜 終わりの挨拶 アンケート依頼 岩崎美佳 安木真一
1日目内容紹介「文法指導上のつまずきにどのように対処するか?」 安木真一・近藤泰城 安木はまず自身のこれまでの研究や先行研究に基づき、高校生の文法上のつまずきの原因を明らかにする。次につまずきを克服するための指導法をいくつか提示する。特にS Vの把握、意味順、時制、後置修飾、などについて着目し、高校生の文法上のつまずきについて考察し克服す方法を考察する。近藤からは、日本語には存在しないことで理解が困難な後置修飾について、イラストやアニメーションを活用しナレーションを付加したプレゼンテーションを作成し、授業に加え自学でも活用できることを提案したい。またこのような文法指導のスライドの作成方法についても言及したい。
「学習した文法表現をスピーキングで使えないつまずきにどのように対処するか?」岩崎美佳 英語を苦手とする生徒の多くも、実は英語が使えるようになりたいと思っている。そんな生徒たちが英語を使用する際、最も難しいと感じるのはどのような点で、どうすればその難しさを解消できるのか、授業内で行った即興の1分スピーチの取り組みから考察する。また、発表活動の評価方法について、実践例をいくつか紹介したい。
「文字と音声の一致のつまずきに関してどのように対処するか?」梶谷和司・安木真一 梶谷はフォニックスの実践を紹介する。2017年度に修士論文『高校におけるフォニックス指導の実証的研究~生徒はフォニックスで正しく発音できて書けるようになるのか~』執筆以来、フォニックスを通して指導してきた。対象学年は修論では2年生、昨年度は1年生で、自主教材を改善しながら教科書を使って指導とリンクを図った。今年度は、感染拡大による臨時休校期間(4.5月)の2年生向け学習課題の中に「英語のつづりと発音」と題したプリントを入れ、自主学習の一助として動画を作成し、YouTubeで限定配信(生徒・教職員のみ)した。主にそのプリントと動画について紹介したい。修論の時に生徒にとったアンケートの結果を用いて生徒の受け止めを紹介したい。安木は音声上のつまずきを、「声が聞こえないつまずき」「文字を音声化できないつまずき」「音読が円滑にできないつまずき」「音読が自宅学習でできないつまずき」など様々なレベルでのつまずきに分け、その原因探ると共に克服方法について提案する。
2日目日程
1月11日(月) 司会他: 近藤泰城 安木真一
受付開始 : 9時40分
10:00〜 説明
10:05〜 挨拶 安木真一 近藤泰城
10:10~11:10 (発表40分+ 討議20分)
村木美奈子(浜松市立高等学校)
「内容を深く読み取れないつまずきにどのように対処するか?-発問について考える」
11 :15〜12:15 (発表40分+ 討議20分)安木真一
「音読を表現活動につなげることができないつまずきにどのように対処するか?」
13: 15〜14:15 (発表40分+ 討議20分)
渡部正実(岐阜県立可児高等学校・前岐阜県立高加茂等学校定時制)
「ユニバーサルデザインの英語授業全体の流れはどうするか?―マルチメディアを使った定時制高校での実践例」
14:20〜 15:20 (発表40分+ 討議20分)
松田裕史(鳥取県県立鳥取西高等学校)
「ユニバーサルデザインの英語授業全体の流れはどうするか?―進学校での実践例」
15:25~ 16:25 (発表40分+ 討議20分) 近藤泰城
「ユニバーサルデザインの英語授業全体の流れはどうするか?―工業高校での実践例」
16:25〜 終わりの挨拶 アンケート依頼 近藤泰城 安木真一
2日目内容紹介
「内容を深く読み取れないつまずきにどのように対処するか?-発問について考える」村木美奈子 2018年度修士論文『生徒による発問作成が読みの姿勢に及ぼす影響に関する実証的研究』を基に述べる。英文の内容理解度を確認するために、通常、教員が生徒に発問を与える。今回、生徒が発問(事実・推論・評価)を作成し、同級生と共有する活動を取り入れた。結果、英文の読み直しが促され、主体的・意欲的に取り組む姿勢と思考力を育む可能性を見出した。
「音読を表現活動につなげることができないつまずきにどのように対処するか?」 安木真一 表現活動を成功させるためには音読活動とのスムーズな流れが大切である。しかし音読を豊富に行っているが表現活動やコミュニケーション活動を行なっていない授業や、音読を行わず、音声上問題のある英語での表現活動を行う授業も見受けられる。問題点を克服して音読から表現活動へとつなげる効果的指導法について先行研究や自身の実践を元に提示する。
「ユニバーサルデザインの英語授業全体の流れはどうするか?―マルチメディアを使った定時制高校での実践例』渡部正実 一昨年度まで勤務した夜間定時制高校において行った指導の中から、スローラーナーを指導する際に特に気をつけたい部分、指導法分野では語順指導と語彙指導を中心に取り上げる。語彙指導ではQuizletなどのアプリを使用したので、現場ですぐ使えるサービスも加えてお伝えしたい。
「ユニバーサルデザインの英語授業全体の流れはどうするか?―進学校での実践例」 松田裕史 勤務校は鳥取県有数の進学校であるが、スローラーナーは少なからず存在する。2019年度のコミュニケーション英語Ⅱの授業実践では、スローラーナーが本文の内容理解を段階的に深められるように、教科書を開く前に、本文の内容に関する質問の答えを探しながら何度も閉本で本文音声を聞かせる方法を実施した。また、理解を伴った読解速度の変化についても焦点を当て、読解速度が年間を通してどのように変化していったかを分析した。セミナーではその分析結果、およびポストリーディング活動の実践例についても紹介する。
「ユニバーサルデザインの英語授業全体の流れはどうするか?―工業高校での実践例」近藤泰城 工業高校には、文系科目、特に英語が苦手な生徒が多い。そのような集団に対し、可能な範囲で4技能を身につけられ、小さいが達成感がある授業を目指した。また、個人差も大きいので、授業の中でそれを吸収する仕掛けも心掛けた。赴任当初は、秩序を保つことに苦労したクラスもあったが、この方法で二学期後半には、一定程度まで、授業に取り組む姿勢を作ることができた。
問合せ: 安木真一 s_yasugi@kufs.ac.jp
*本発表はJSPS科研費JP25370685の助成を受けたものです。
*発表内容は2018年と2019年の研究会の内容を踏まえたもので重複する部分も多くあります。
*講演者になんらかの不測の事態が発生した場合は当日の予定は変更されることがあります。
開催場所
オンライン
お申込み
イベントチケット | 金額(税込) | 状態 |
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スローラーナー講演会参加 Zoom |
無料 | 終了 |
イベントは終了しました
イベント参加 | 49/90 |
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