地域人口学研究会

人口減少は一過性の問題ではなく、少なくとも向こう半世紀以上続くことが確実な、避けることのできない社会の構造変化です。また、過疎地や中山間地だけでなく、都市部も含めて、我が国全体が例外なく直面する現実であるとともに、地域づくりや生活、ビジネスなどのあり方に大きな影響を及ぼすものであり、あらゆる地域において、人口減少を前提に自らの問題として考えていく必要があります。

こうした中、日本創生会議によって、「消滅可能性都市」という言葉を用いたセンセーショナルな問題提起が行われ、全国的に人口減少に関する関心が高まりつつありますが、依然として正確な理解が広がっているとはいえない状況にあります。

　私たちは、こうした状況を踏まえ、官民を問わず、人口問題に関心を持つ有志の集まりをつくり、データでしか見ることができない人口の変化と、それに伴う地域の変化について分析・研究し、人口減少に関する正しい現状認識を県内に広く伝えていく活動を始めようと考えました。

　この研究会の目的は、身近な地域に焦点をあて、生活実感も交えながら、地域における人口変動の影響を研究することによって、今後の地域、生活、ビジネス等のあり方を自ら主体的に考えていく機運を高めることにあります。私たちは、こうした一連の活動を「地域人口学」と名付けました。

　この研究会の活動を通じ、人口問題に関心を持つ方々の輪を広げ、共に学び、議論を交わしながら、私たちの暮らしのあり方や地域の将来について考えていくことができればうれしく思います。